○💧 建物などの「ひび割れ」をゆっくり直す技術:低圧注入

比較的クラック(ひび)が小さい深くないとき壁圧がないときに用意られます。

低圧注入(ていあつちゅうにゅう)は、コンクリートの壁や床にできたひび割れ(クラック)を、時間をかけてしっかりと補修し、そこからの水の浸入劣化の進行を防ぐための工法です。

🔨 どんなことをするの?

この方法は、補修材を「ゆっくり、じっくり」染み込ませるのが特徴です。

  1. ひび割れのお掃除と準備:まず、ひび割れの表面をきれいにします。
  2. 専用器具の取り付け:ひび割れに沿って、注入するための専用器具(例えば、注射器のような形をしたもの)をいくつか取り付けます。
  3. 「接着剤」をじっくり注入:この器具を使い、エポキシ樹脂などの強力な液体状の補修材を、低い圧力で時間をかけてゆっくりとひび割れ内部に注入します。
    • ポイント: 低い圧力でゆっくりと注入することで、補修材がひび割れの表面だけでなく、奥深いところ(深層部)まで確実に行き渡り、ひび割れ全体をしっかりと埋めます。
  4. ガッチリ固める:補修材がコンクリートの中で固まるのを待ちます。
  5. 仕上げ:補修材が完全に固まったら、役目を終えた器具や表面の仮のシール材を取り除いて完了です。

✨ なぜ「低圧」でやるの?

この工法は、補修の確実さ広範囲への適用性に優れています。

  • 奥まで確実:時間をかけて注入するため、細かなひび割れの奥の奥まで補修材が隅々まで行き渡り、水の通り道を完全にシャットアウトできます。
  • 構造にやさしい:強い圧力をかけないので、補修の際にひび割れを広げたり、コンクリートに余計な負担をかけたりする心配がありません。
  • 広い範囲に最適:建物を支える耐力壁など、広範囲にわたってできたひび割れを、まとめて一度に、確実に直すのに適しています。

「低圧注入」は、建物の強度や安全性を長持ちさせるために、ひび割れを徹底的に補修する、信頼性の高い方法です。

実際の低圧注入中のご紹介です。

○🏗️ 建物などの「水漏れ」をピタッと止める技術:高圧注入


クラック(ひび)の奥から注入する方法、壁圧がありクラックの基準数値を元に用意られる工法です

高圧注入(こうあつちゅうにゅう)」は、コンクリートでできた建物や地下の壁などにできた、ひび割れすき間から水が漏れてくるのを根本的に解決するための特別な修理方法です。

💉 どんなことをするの?

例えるなら、注射器で薬を患部に注入して治すようなイメージです。

  1. 「水漏れ」の道を見つける:まず、水が漏れている場所やひび割れを見つけます。
  2. 専用の注入口をセット:水漏れ箇所に、注入プラグという小さなキャップのような部品を取り付けます。これが止水剤の「入り口」になります。
  3. 「接着剤」を高圧で送り込む:特別なポンプを使い、水と反応して固まる**止水剤(樹脂などの液体)を、取り付けたプラグから強い力(高圧)**で奥深くまで送り込みます。
    • ポイント: 強く注入することで、髪の毛のように細いひび割れや、目に見えない水の通り道(水みち)のすみずみまで止水剤がしっかり行き渡り、すき間を完全に埋め尽くします。
  4. ガッチリ固めて完成:注入された止水剤はコンクリートの中で固まり、まるで強力な接着剤のように構造物と一体化します。
  5. 仕上げ:最後に、役目を終えたプラグを取り外し、注入した穴の跡をきれいに補修して終了です。

✨ なぜ「高圧」がいいの?

高圧で注入する最大のメリットは、確実性長持ちです。

  • 確実なストップ:細かすぎるひび割れまで漏れなく塞ぐため、水の流れを根本から断ち切ることができます。
  • 強さのアップ:止水剤がコンクリートのすき間を埋めることで、構造物自体の強度(耐久性)も上がり、再び水が漏れるのを長期間防ぐ効果が期待できます。

この方法によって、地下室やトンネル、ダムなどの水のトラブルをしっかりと解消し、構造物を長く安全に保つことができるのです。