🌉 橋の健康診断と長生きのための工事:補修・補強
橋梁(きょうりょう)補修・補強工事とは、道路や線路にかかっている「橋」を、長く安全に使い続けるために行う、メンテナンスと強化の工事です。
🩺 橋の「健康診断」—なぜ工事が必要?
橋も人間と同じで、時間とともに古くなったり、傷ついたりします。
- 劣化:コンクリートにひび割れができたり、中の鉄骨が**サビ(腐食)たり、コンクリートの塊が落ちてきそうになったり(剥落)**します。
- 地震対策:大きな地震が来たときに、橋が壊れたり落ちたりしないように、あらかじめ強さを高めておく必要があります。
この工事は、橋の「寿命を延ばすための修理(補修)」と、「災害に強くするための強化(補強)」の二つの役割があります。
実際の橋梁補修・補強工事の様子です。


🔨 具体的な工事の内容
1. 補修
これは、橋の悪い部分を直して、これ以上の劣化を防ぐための工事です。
| 工事の例 | 目的とイメージ |
| ひび割れ注入 | できたひび割れに樹脂などを流し込み、水の浸入を防いで劣化をストップさせます。 |
| 断面修復 | 剥がれかかったコンクリートを取り除き、新しい材料で埋めて元の形と強度に戻します。 |
| 炭素繊維シート補強 | 橋の表面に**軽くて非常に強い「炭素繊維のシート」**を貼り付け、強度を高めます。 |
| 橋面防水 | 橋の道路の部分(路面)に水を通さない層を作り、雨水が橋の内部に染み込むのを防ぎます。 |
2. 補強(地震などの災害に備える)
これは、主に地震などの災害に耐えられるように、橋の構造そのものを強くする工事です。
| 工事の例 | 目的とイメージ |
| 落橋防止装置の設置 | 強い揺れで橋桁(橋の床部分)が土台からずれたり、落ちたりするのを防ぐための金具などを取り付けます。 |
| 橋脚の巻きたて | 橋の柱(橋脚)を、鋼板(鉄の板)やアラミド繊維などの頑丈な材料でぐるりと巻きつけて、太く・強くし、地震で壊れにくくします。 |
このようにして、補修・補強工事を行うことで、橋は安全性を保ちながら、未来永劫、私たちの生活を支え続けてくれるのです。